久しぶりにパンフレットまで買いました(普段は買わない)(ダメなファン)
とても読み応えのある一冊です。迷い中の方には心の底から購入することをオススメします! 舞台「FORTUNE」を2度楽しめる感覚。皆が何を考え演じているのかより深く理解できます。
FORTUNE 観劇後の感想 ※ネタバレあり
フォーチュンは今もなお、そしてこれからもずっと、力を手にした “代償” を払い続けていくんだなと考えると絶望ですね。
現実世界に悪魔の力なんて存在しないけれど、誰かの気持ちだったり、いろんな物事を自分の意のままにしようとする強欲さは身を滅ぼす、という教訓にもなるお話でした。
簡単なあらすじはこちらから▼

気負わせない座長・森田剛
↑吉岡さんのお言葉です。嬉しいお言葉😊
共演者の皆さんが、剛くんのことを「包容力がある」だとか「受け入れてくれる」「許容してくれる」と表現されていることが多くて、うんうん!そうそう!!と、首を縦に思いっきり振りながら読んでいました。
剛くんは “ブレない軸” をきちんと持っているんだろうな、と思うんです。そして、その “軸” がしっかりしているからこそ、それ以外の部分は本当に柔軟。「受け入れてくれる」「しっかり周りを見ている」ということが、ふとした瞬間からも感じられて、そこが森田剛の最高にカッコイイ部分の一つでもあるよな…ってのは私も常日頃思う事です。
(岡田がよく言う「剛くんは優しい」というのもこうゆう部分の事なんじゃないかなって思っています。)
身近で一緒にお仕事をしている人たちも同じように感じているという事は、ただただ誇らしいです。彼らのインタビューを通して「森田剛ってそんな感じなんだ」ってのがもっと多くの人に伝わるといいなと思います。
ほとんど何もない空間でお芝居する怖さ
「今回の舞台のセットはとてもシンプル」
これは私もステージを見て真っ先に思いました。特に第二幕のセットなんかそうですよね。
剛くんはそのシンプルさに「怖さ」を感じたそうです。上手く言えないけれど、セット、照明、衣装、音楽、色々なものと共に舞台に立っているんだ、っていう剛くんの気持ちが感じられてカッコイイなと思いました。
歌うことをやめられない歌手
“地獄にいた歌手” の歌声がとても綺麗で印象に残っています。
彼女の衣装には ある小さな仕掛け が施されているそうで、その変化に気付くことができるとフォーチュンの「今の状態」が分かるようになっているのだとか。う~ん、なんだろう🤔 分からない!もう1回観に行きたい!!
彼女は、魂を売った代償として “寝る暇もなく歌い続ける事” を強いられています。
歌が大好きで歌いたくて魂を売ったのに、今では歌うことが苦しくなってきている… そうゆう設定を踏まえると、より美しくて悲しい。彼女のストーリーもサイドストーリーとして観てみたいなと思わせるような、とても魅力的な歌声でした。
「何が本当」で「何が偽物」か
悪魔の力を皆の前で使いマギーに拒絶された時、マギーのこれまでの愛情の「何が本当」で「何が偽物(ルーシーの力によるもの)」なのか分からなくなるフォーチュン。
私はそれまで、マギーの気持ちは “全てルーシーの力によるもの” だと考えていたけど、そうですよね、中には「本物」もあったかもしれないですよね。というか、きっとあったと思うんです。でもそれは今さら証明しようがない。 “力” を借りてしまったが故に何も信じられなくなっているフォーチュンを哀れに思いました。
私達の世界でも、情なのか愛情なのか分からなくなる事ってありますよね。って、これはちょっと違うか?笑
吉岡里帆ちゃんとサイモンたちとの話し合いの場でも、「本物」と「偽物」の線引きについて意見を交換したことがあるみたいです。他にもマギーの家庭環境についての考察や、戯曲内でのマギーの母親のセリフからマギーの衣装が地味になったことなどが話されていて、彼女のインタビューも面白かった。
役柄を「一緒に見つけていく作業」
サイモン、ショーン、ポールらと演者たちが、その役柄について話し合いをした… 剛くんの言葉を借りると「一緒に見つけていく作業をした」エピソードは皆さんのインタビューの随所に書かれていて、そうやってじっくり役を作り上げている過程がとても興味深かったです。
演出家たちと認識のすり合わせができるって、私のような素人からしたらものすごく心強いことに思えるのですが。
でも剛くんは、それに頼りすぎている部分があるとも感じているみたいで、パンフレットのインタビュー当時は、そろそろ自分達自身でもどうにかしなければ、と話していたのが素敵だなと思いました。さすが、座長!
剛くんはその話し合いの中で、ご両親についても聞かれたそうで、父親についても話したんだなって考えるとムダにソワソワしました。笑 できることなら少しでいいから私も聞いてみたかった!←
ショーンの演出がとても丁寧で、日々セリフが変わることへの焦りも吐露していて、その中で、プレビュー公演に対するイギリスと日本の違いなども書かれていて興味深かったです。
今まで “プレビュー公演” とかそんなに意識したことなかったな。今回で言えば、1月13日から「FORTUNE」始まる~!くらいにしか考えたことなかった。笑 でも、演者さんにとっては大きな意味を持つものなんだなって事が分かりました。(今更)
フォーチュンがマギーを好きになったきっかけは何だったのか、これも剛くんとサイモンたちとで話し合ったと言っていました。けれど答えは書かれていなかった。それが何だったのか、私にはよく分からなかったな。もう1回観て考えられたらいいのに。
それぞれの役柄を「一緒に見つけていく作業」のエピソードの中では、“カメラを持った旅行者” を演じた方のお話が面白かったです。
彼は実は普通の人間ではないのかもしれない…という設定。
確かにただ者には感じなかったけれど、何って正体が明かされるシーンもなく、でもそうゆう設定があったんだなって思うと、色々腑に落ちる。空気読めていないのではなく、読まずに強引に割って入ってでも伝えたいことがあったのかもしれない…って考えるとすごく面白い。
一番鳥肌が立ったシーン
とても一番なんて選べません。たくさんあります。
ラストシーンは言わずもがな。あそこで終わることが、何とも言えない “救われなさ” ですよね。
あれだけ砂にまみれながらも、直後のカーテンコールでは、そんなことを微塵も感じないくらい砂が付いていない姿で現れていて、何人の人間で砂を払ったんだろう?とか考えると地味に笑えました。
警官2人を殺めるシーン
こちらも良かった。フォーチュンの「時間の感覚が…」ってセリフとつながった時は鳥肌モノでした。
警察官を演じたお二人が、ショーンたちとの話し合いの中で、警察官だけは天使・悪魔・人間に分類したくないとおっしゃっていたのも納得。この2人と、フォーチュンの母親だけが物語の中で “まっとう” な人たちに感じました。
フォーチュンの両親・キャサリン&ショーン
でも、母親を演じた根岸季衣さんは、キャサリンのことを「昔は夫と二人でヤンチャな事もしていたのではないか…」と解釈されていて、そう言われて思い返してみると、ただただ純粋なというよりはファンキーなお母さんだった気もしてきます。
父親役の鶴見さんも「フォーチュンが生まれるまでは夫婦はうまく言っていたのでは…」と話していて、それではフォーチュンが可哀そうだな、と少し同情(…なんて上からであまり好きじゃないですが)しました。 父親も決してフォーチュンが嫌いだったわけではないのでしょうけどね。「大人になりきれなかった」って表現がとてもしっくりきます。
そんな根岸さんは実生活では剛くんと同年代のお子様が2人いらっしゃるそうで。
剛くんとも昔親子役で共演したことがあるとのこと。調べてみたら1999年にNHKで放送された単発ドラマ「疾風のように」で共演していました。他にも「ハロー張りネズミ」の第8話にも登場していました。
鶴見さんと共に、剛くんのことを若い頃から知っているお二人がフォーチュンの両親というのもご縁を感じますね。
母親の花屋さんに鶴見さん演じる“誰か”がお花を買いに来るシーンがあるのですが、私も観た時、この人はショーン本人に違いない!でもキャサリンは気付かないんだな…と切なく感じておりました。花屋のお客=ショーンのアイディアは鶴見さんのもので、演出家の方のショーンさんが面白い!と採用してくれたそうです。
一番の中のNo.1
で、「一番鳥肌が立ったシーン」ですが!笑
個人的には、刑務所に入った直後のシーンを挙げたい。
剛くんの背中しか見えないのですが、悲しさ、孤独、絶望、そういった感情がこれでもか!ってくらい背中から溢れ出ていて、背中でこれだけ語れるって物凄いな!と鳥肌が立ちました。
可愛いシーン アイドル森田剛的観点から
あと、余談ですが、ロスでのシーン、ビーチパラソルの下で椅子に座っているシーンで、剛くんの息が上がっていたのがよく見えて、カワイイ❤ …と集中力を途切らせていました。笑
結構前の方の席だったので、お腹が上下して呼吸している様子がハッキリ見えたのです😆 でも表情はシレっとしていてそのギャップもまた可愛かった。
同シーンで、フォーチュンはサングラスをかけていたのですが、剛くんの顔が小さすぎてバランスおかしかった。相変わらず超小顔&小頭な剛くんです。でも、今回はいつもみたいに痛々しいくらいに痩せたりはしていなくて、奥さまのおかげなのかな~なんて考えて、またまた集中力を途切らせておりました。
フォーチュンの衣装の中では、1番着ている時間が短かったけども、白のスーツ姿がとても好き😊 剛くん白似合いますね!
キラキラしていたリチャード
若手脚本家・リチャードが、フォーチュンの “力” を目の当たりにした時、驚愕の表情を浮かべていたマギーとは対照的に目を輝かせていたように見えて、あんなにキラキラした空気をまとった将来有望な彼なのに、彼もまたゆくゆくはフォーチュンのように強欲で悪魔に魂を売る存在になるのかもしれないな…と思いました。
逆に言えば、フォーチュンにもその昔、リチャードのようにキラキラとしていた時代があったのかもしれないですね。
リチャード役の前原滉さん良かった! キラキラした希望に満ちている感じが可愛らしかったです。
ルーシーの葛藤
作中、ルーシーが「ごめんね」と言うシーンが2回あります。
彼女(彼?)もまた、魂を奪うことへの躊躇があることがとても感じられて、特に2回目のそれは印象に残っています。
地獄に落ちた後のことを淡々と語るルーシー。田畑さんの声色の使い分けがすごいなと思いながら見ていました。
今まさに命を終えようとしているフォーチュンに向かってあの淡々とした感じ。突き放されたみたいで恐ろしかった。でも決して気休めを言ったりしないのは優しさなのかな。面白がったりもしないし。
フォーチュンのことを「頭のいい人」と評価していたし、きっとフォーチュンの事が人として好きだったんだろうなって感じました。
田畑さんの存在感すごかったです。
平田さんのTwitter
おすすめです☆ 舞台稽古中から本番が始まった日々の差し入れ状況が頻繁に更新されていて面白いです。
大阪公演で大阪入りする前に、キャスト全員で京都の田畑さんご実家の料亭でお食事会をしたのだそうな。キャスト全員ってことは剛くんもですよね? お家に招いたり、みんなでご飯に行ったり、剛くんが成長している!笑
これは成長なのか、なにか “終わりの始まり” のような気もしてしまうのは、私にとっての森田剛を押し付けすぎなのでしょうか…
平田さんがTwitterを始めたのは、映画「SP」がきっかけで、つい最近 Twitter 10周年を迎えたそうです。その今、岡田と同じグループの剛くんと共演していることにご縁を感じてくださっていて、私もなんだか感慨深い思いでした。
平田さんの重量感はテレビで見るよりすごかった。笑 テレビで見るより全然細い!って感想ならよく聞くけれど、テレビで見るよりずっしりしている人は初めて見ました。
観に来てくれた方々
1月26日昼の部のニノを皮切りに、ふぉ~ゆ~・辰巳さん、坂本くん、宇宙six・原さん、キスマイ・藤ヶ谷くん、そして健ちゃん。
ジャニーズ以外だと、舞台「すべての四月のために」で共演した村川絵梨さんも観劇していたそうです。
私は1回しか観に行かないけども、できることならもう一度観たい!
前作にて、難解な内容でほぼ寝落ちする…というトラウマがあったので(笑)今回は前日からかなり備えて行った(ただひたすらお昼寝したとも言う)けど、そんな心配は杞憂に終わりました。
寝られっこない!!!
最高に面白い舞台でした。改めて、「森田剛は最高だな」って思った。3時間ほぼ出ずっぱりであのセリフ量。すごい集中力です。それでいて、相手のお芝居の変化に即座に反応できる瞬発力・許容力もあるってすごい。
「舞台は辛いこと方が多い」と言っていたのは、(今回はそうでもなかったけれど)いつも舞台期間中は激ヤセしている姿を見れば何となく伝わる。けれど、「そんな経験を重ねることが性に合っている」って、さらっと言えてしまう、ポジティブな部分を多めに言葉にする剛くんが最高にカッコイイなと思います。
久しぶりにテンションが高ぶりました。素敵な経験をありがとう。剛くん、これからも応援しているよー!!💕
コメント